オーシャンブルー




「あ、イルカ先生の色」
「は?」

ある店を横切ろうとしたら、カカシがそう言って立ち止まる。一体何のことだと、カカシが見ているものを除けば、そこに飾られていたのは一枚の絵。

「ほら、イルカ先生の色」
「…海ですか」
「うん。綺麗なオーシャンブルーですね」

絵心を持っているわけではないが、カカシの言う通り海はとても綺麗な青で埋め尽くされていた。それを二人は何ともなしに眺めて。

「…行きたいですね、海」
「夏になったら行きましょうか」
「いいですね」

微笑みながら眺める海の絵は、いつまでも輝いているように見えた。

オーシャンブルー (2006.12.15)