すぅすぅと隣から聞えてくる音に、カカシは我知らず安堵のため息を吐いた。 ぎゅっとイルカを抱きしめれば、小さく声をだして再び眠る。そんな仕草さえも可愛くて、カカシはイルカの首筋にそっと顔を寄せた。 ようやくイルカの許しをもらって、思いを遂げられたのは最近。誰もがあきれるほど我慢して我慢して、だがその我慢さえも悪くないと思い始めてきた頃、イルカからキスをもらった。 それが了承の合図とその夜は忘れられないものになったけど。 (ああ…今日も忘れられない) いや忘れるなんて勿体無い。何度も何度も思い出したいぐらいに大事にしたい。 そんなカカシの思いなど露知らず、ぴったりとカカシにくっついて眠るイルカ。カーテンの隙間から月の光がイルカの首筋を照らし、カカシはどきりと胸を鳴らす。 (う〜んこういうの、弱いんだよね) 髪を下ろし、無防備なイルカは昼間の姿とは全く別人で。少しエロティックに感じてしまう。それを言えば真っ赤になってイルカは怒るだろうから、それはカカシだけの秘密だが。 (…もう一度って言ったら怒るかな) 眠っていることをいいことに、イルカの体中に口付けを落とすカカシ。時期に異変に気づいたイルカが眼を覚まし、何をしてるんですかっと叫ぶも、その後は…月の光が知るのみとなった。 エロティック (2003.4.30) |