ふいに目が覚めた。 ぼんやりと自分の部屋を見回せば、当たり前のように暗い。 am3:50 早すぎだよ…俺。 ベットの近くにおいてある時計を見て、イルカは溜息をついた。 体を動かそうとすれば、何かにぶつかりそれ以上動けない。 目線を下げれば、そこに銀色の髪があった。 すやすやと、安心しきった顔で眠るカカシにイルカは知らずのうちに笑みを零していた。 互いに想い合っていたと知った途端、カカシは自分に抱きつき嬉しそうに笑った。その顔を見て、怒っていたはずの気持ちが急激に照れくさいものに変わり、あの哀れな魚を思って食べ物を粗末にするなと間抜けなことを抜かしてしまったが。 しかし、カカシはうんうんと頷いて、もうしませんと呟いて。 …そうして二人は唇を合わした。 だが。 …すぐに襲ってくるってのはどういうことだよ。 もともと、それほど恋愛が上手いわけではないイルカだが、当然のように体を求めてきたカカシにイルカは切れた。 そこでカカシと自分の恋愛観がかなり違うことに気付いたが、それに合わせられるほど自分は器用ではなく、速効断るとカカシの首がシュンと項垂れる。 体よりもまず気持ちを優先したいイルカは、取りあえず自分の家に彼を連れて行き、食事を振る舞い眠った。 寂しそうな顔をする上忍を胸に抱き込んで。 「全く…先が思いやられる」 それでも、抱きしめればぴったりとくっついてくる彼が愛しい。銀色の髪に顔を埋め、イルカはしばし至福の時を味わった。 am3:50 (2004.2.16) |